拝金集団「維新の会」のバクチとレガシー作り

大阪万博の開催が決定してしまった。
私は大阪府民であるが、全く歓迎していない。
インバウンドは現在で既に充分発生している。
以前は京都へ行く途中に大阪に寄っていく、というイメージだったが、
今では大阪単独で魅力的な観光地としてアピールできている。
USJ大阪城のみならず、黒門市場、道頓堀、心斎橋、日本橋といった
庶民の暮らしや街の雰囲気が、そのまま魅力につながっているのだ。
平成29年度の訪日外国人数は2800万人超を記録したが、
そのうち1000万人以上が大阪を訪れたのだという。


府民の感覚としては、現状で充分である。
これ以上観光客が押し寄せるとなると、宿泊施設を増やさなければ
ならないし、繁華街の人混みはさらに酷くなる。
民泊や飲食店でのトラブルや犯罪も増加するだろうし、それを防止する
対策に時間や金が費やされる。
現在でも小売店や飲食店は大変だろうと思うが、開催期間中はカオス
そのものの状態に陥るのではないか。
そして、閉幕するとズーーーンと経済が落ち込むのだ。
増やした宿泊施設は不要となる。
訪日外国人数が現状程度に戻ればよいが、「大阪は満喫したから、
しばらくは行かなくていいか」となれば、今より下回る可能性がある。
オリンピック・パラリンピック程ではないかもしれないが、
特需の後に不景気が訪れる。
もし、会場跡地が有効活用できないとなれば最悪である。
建物も延伸した鉄道路線も、全て無駄になる。
負の遺産」がさらに増えるのだ。


万博開催の決定前に、毎日新聞「誘致活動に36億円」との報道があった。
https://mainichi.jp/articles/20181120/k00/00m/040/182000c
誘致のためのプレゼンや会合のために、国は26億円、大阪府・市は4億円も
負担していたのだ。
これに対して松井一郎は、
「2兆円の経済波及効果を実現するための必要経費だ」
と言っている。
この発言が、全てを物語っている。
松井一郎は、
大阪万博開催は、経済波及効果の発生が目的だ」
と認めたのだ。
大阪の魅力を世界に伝えるとか、「いのち輝く未来社会のデザイン」という
メッセージ発信といった、文化的社会的な意義など二の次。
とにかくカネである、2兆円儲かるんだから億レベルの経費など
何てことない、
と言っているのだ。
庶民感覚からかけ離れた金銭感覚を持つ為政者の姿が、ここにある。


結果的に開催決定にこぎ着けたわけだが、もし大阪が選ばれなかった
とすれば、36億円は灰燼に帰すことになっていた。
2兆円のために36億円を投じ、決まりさえすれば元は取れるんだから、
と言い張る姿は、まるでギャンブラーである。

こんなバクチのような事業に税金が費やされていたことを、
国民は承知できるのだろうか。
松井一郎は、負の遺産」と呼ばれる夢洲を有効活用したい、
言っている。
んなもん、大阪府・市の都合ではないか。
他の都道府県民にとっては知ったこっちゃないことなのに、
国の税金を投入するのはお門違いではないか。
府民としても、時間がかかってもいいから、もっと着実な財政再建
してほしいと考えるのが当然のところである。
誰もバクチに手を出せなどと思っていない。
そもそも、本来のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」は
どこへ行った?


当然ながら、これから工事が始まる。
総工事費が1250億円と目されており、国、大阪府・市、経済界で
3分の1ずつ負担する。
さらに関連事業費もかかり、大阪市長の吉村洋文はさっそく140億円を
予算に組み込む意向を示した。
単純計算で、大阪府・市の負担はトータルで600億円前後という
ことになる。
それで収まるかどうかはともかくとして、府民の感覚としては
「そんなに出せる金があったのか!」
である。
だったら、他にもあちこちに残っている「負の遺産」を処分する事だって
出来るだろう。
https://matome.naver.jp/odai/2140724430757486701
そもそも、大阪府と市による「二重行政」のムダを訴えているのは
「維新の会」ではないか。

それを解消するために「都構想」をぶち上げ、住民投票で否決されても
なお「さらなる挑戦」にこだわっている。


つまり、「都構想」も、橋下徹が府知事時代に画策した文楽などへの
補助金カット計画も、こうしたバクチ事業に金をつぎ込みたかったから
ではないのか!?
大阪が地盤沈下している、東京に比肩する都市へ、と府民の「東京への
対抗心」を煽り、一大レガシーを作り上げたいだけなのだ。

橋下徹松井一郎も、「大阪の救世主」として後世に名を残したい
だけなのだ。


「維新の会」は表向き「保守」を装っているが、実体は伝統を軽視
する拝金集団だということがはっきりと分かった。

もし、これだけの金が使える状態で、府政を担う「保守」が
今やるべき事は、9月の台風被害からの復興であり、防災対策である。
中でも、壊滅的な被害を受けた府内の銭湯の復興を
後押しすることは急務である。

ここでは詳細を語らないが、大阪の銭湯は戦前から続く伝統文化である。
それが災害のために、失われようとしているのだ。


伝統よりも、防災よりも、目先のカネ。
これが「維新の会」である。