大阪市は教育の現場に介入するな!

大阪市長吉村洋文が、平成30年度の全国学力テストの結果が、
大阪市政令都市の中で最下位になったことを受けて、
学力テストに具体的な数値目標を設定、達成状況に応じて校長、
教員のボーナス(勤勉手当)や学校に配分する予算額に反映させる制度

導入を目指す考えを明らかにした。

小中学生の学力向上については、前任の橋下徹がやたらと熱心だったので、
それに追随しているのだろうが、人事評価や予算の算定にまで行政が
介入するのは大問題である。

そもそも全国学力テストは、小学校6年生と中学校3年生を対象にして、
学力や学習状況を調査することが目的として実施されているものだ。
優劣を争うものではなく、ましてやトップを獲らなければならない、
最下位では恥だ、というものでもない。
翌年以降の努力目標を設定するための指針にすぎず、そのための
学習プラン見直しやノウハウの改善などが行われることはあっても、
懲罰的な評価が下されることはあってはならない。

恐らく、吉村洋文は「懲罰」ではない、「競争」を煽るものだ、と
言うのだろう。
それは民間の発想だ。
吉村洋文が私立の学校法人の長ならば、その手法はアリだろう。
しかし、全国学力テストの対象は、義務教育の児童および生徒である。
「公」の教育を受けている子供たちを、不必要に競争の場に駆り出すわけには
いかない。

勉強が得意な子もいれば、苦手な子もいる。
多様性を包み込むのが「公」の場であるはずだ。

もちろん、学力が低いよりは高い方がよい、という意見は理解できる。
しかし、それは「懲罰」や「競争」で改善できることではない。
仮に、環境を抜本的に変える必要がある、という考え方に立つとするならば、
むしろ予算をさらに投入しなければならない、という方策もありうるだろう。
現場が「短絡的」と反発しているのも当然だ。

そもそも、何故、市長が学力テストの順位にそこまでこだわるのか、
全く分からない。
単に吉村洋文は、橋下徹の考えをそのまま踏襲しているだけではないのか。
自分自身の信念で、そうした考えに達したのだとすれば、行政が教育の場の
人事や予算に介入せざるを得ないだけの理由を、きちんと説明しなければ
ならない。
個人的には、行政のそのような行為は、教育機関の独立性を侵害する
可能性がある(たとえ公立であっても)ため、安易に前例を作っては
ならない
と考えている。

結局、橋下徹が独裁者志向であり、吉村洋文も松井一郎馬場伸幸
足立康史もそれに魅入られているだけなのだろう。
カリスマ性を発揮した橋下徹が一線から退き、あとは一生懸命「橋下先生が
おっしゃったように」を第一義として、行動しているだけなのだ。
もし「橋下ライン」から外れたことをすれば、たちまち橋下徹ツイッター
怒号を飛ばすのだろう。

このような院政を敷く独裁者とその腰巾着集団に、大阪の行政を任せる
わけにはいかない。
今回の「教育への介入」発言で、維新の会は「極左・極右」の片鱗を見せた。
極左と極右は表裏一体である。

大阪の人間は、維新の会の正体に早く気付くべきだ。