ネットニュースに依存する愚

仕事が忙しいため、2ヶ月近く更新をお休みしていた。
その間も、安倍政権に対する怒りが途絶えたことはなかったが、
酷すぎる事態があまりにも多く出来して、何をどこから書けばよいのか
途方に暮れる状態だった。
また、新聞のスクラップをする時間がなく、ブログ記事を書くための
資料を揃えられないということもあった。

そこで、日々のニュースに即した記事を扱うのではなく、漠然と安倍政権を
支持してしまっている日本人の意識を変えていただくために、私自身の
ネトウヨ経験を生かして、包括的な記事を書いてみようかと思った。

■ネットニュースに依存する愚
電車通勤していると気付くことだが、老若男女のスマホ依存はすさまじい。
SNSやゲームアプリを利用している人も多いのだろうが、Yahoo!ニュースや
NAVERまとめなんかを必死にチェックしている人も多数存在するものと
思われる。
紙の新聞よりもネットニュースの方が上、と思い込んでいるのだ。

もちろん、ネットニュースには即時性があるし、ポータルサイトでは
複数メディアの記事を読み比べることも出来る。
しかし、よく考えてみていただきたい。
我々一般人は、そこまでして「ニュースを欲している」のだろうか?
報道記者でもジャーナリストでもないのに、何故ニュースに飛びつかなければ
ならないのだろう?
そして、確実に言えることは、ニュースの奔流に接していると、読み終えた
ニュースは次々に忘れてしまう、
ということだ。
客観的かつ冷静に考えて、それがすさまじい時間の無駄だということに
気付かないだろうか?

このようにネットニュース漬けになっている人は、ネットニュースを
「読んでいる」のではない
「読まされている」のだ。
何か読んでいないと落ち着かないものだから、新たに配信されたネタに
飛びつき、それが「ニュース」であることから、自分がやっていることは
「有意義なこと」と自分に言い聞かせている
のだ。

しかし、ポータルサイトまとめサイトにとって、ニュースは客を寄せ付ける
でしかない。
主体は常に、運営者の方にある。
どのようなニュースを配信するか、という方針も全て運営者が決定する
のだから。
その意思の中には、「このようなことを社会に訴えたい」というような
ジャーナリズム的精神など含まれていない。
アクセス数を伸ばすことしか考えていないのだ。
だから、客が飽きないように、定期的に美味しそうな餌を撒き、
その「いけす」ないし「豚舎」の動きが止まらないように活性化させておけば
それでよいのだ。
利用者は餌を「与えられている」だけなのである。

こうしたサイトは、基本的に利用無料である。
あれだけ多岐に渡るニュースを掲載しておきながら無料で読める、という
状況が、常識的に「おかしい」と感じなければならない。
運営者はボランティア事業者ではない。
確実に莫大な収入を得るために、あれだけ手間のかかる(さほどかかっていない
かもしれないが)ことをやっているのだ。
その収入が、広告宣伝費である。

近年は、あらゆる広告の表示をカットするアドオンが開発されてはいるが、
それでもYahoo!Googleの運営に陰りが見えないのは、いまだに巨額の
広告収入が健在なのだろう。
テレビ離れが加速化し、レコーダーのCMカット機能も極まった感もあるので、
テレビCMにあまり金をかけたくない、という企業も増えているかもしれない。
それよりも、数百万単位のアクセスが期待できるニュースサイトに広告を
出したい、という方針は理解できる。

その広告宣伝費としての料金を決定するのは、言うまでもなくアクセス数である。
SNSにシェアされた件数も関係しているだろうと思う。
つまり、利用者がニュースサイトでせっせとクリックを繰り返す作業は、
「その場の広告宣伝費」の単価を上げる作用として機能し、
それは即ちサイト運営者を儲からせるだけのことなのだ

そして実際にYahoo!Facebookの創業者は、巨万の富を得ている。
そのベースは、利用者の「せっせとクリック」なのだ。
彼らは時折、システムのメンテナンスなどを実行していればそれでよい。
ほぼ、不労所得と言ってよいだろう。
上で「いけす」「豚舎」と表現したのは、このためである。
彼らにとって、利用者は「家畜」なのだ。
これは厳然とした事実である。

Yahoo!ニュースにはコメント欄(ヤフコメ)が設けられているが、
あのコメント数も単価に関係があるのかもしれない。
直接は関係がなくても、コメントを閲覧するためにアクセスする人も
多いだろうから、ある程度は単価に影響するだろう。
そのヤフコメには多数のネトウヨがうごめいているが、如何にネトウヨ
いきがっていても所詮は運営者の売上に貢献しているだけなのだ。
「天下国家を語らせれば、オレが一番だぜ!」
と言ったところで、
「そんなお前を、私は管理している」
と運営者に言われてお終いである。

こうした構図に気付いてもなお、ネットニュースを利用し続けるだろうか。
わざわざネットに接続してギガを消費し(わずかではあるだろうが)、
忙しい毎日の中で貴重な時間を費やして、「家畜」として行動することに
意味を見出せるだろうか。
バカバカしい、と感じるのが本来の人間ではないだろうか。

私は、信頼できるサイトで引用されているものを除いて、ネットニュースという
ものを読まなくなった

Yahoo!ニュースは、ブックマークから外してしまい、ここ半年ほどは
全くアクセスしていない。
アクセスすれば、扇情的な見出しに惹きつけられる可能性があるからだ。
そして、そのような生活を送っても、日常には何ら影響が生じなかった
新聞とテレビニュースにきちんと接していれば、何の問題もないのである。
ネットに依存してしまっている方々には、是非とも本来のニュースに
回帰していただきたい。

そんなことを書くと、「このブログだって、ネットで読む記事ではないか。
ネットニュースを否定するのなら、このブログも読まなくてよい、という
ことになるぞ」と批判されるかもしれない。
それは、おっしゃる通りである。
むしろ、私ごときがこのような警告めいた記事を書かなくてもすむような
世の中になれば、それに越したことはない、
と思っている。
私がブログをやる動機は自己承認欲求ではなく、「伝えたいこと」があるから
に過ぎない。
伝える必要のない、平穏な世の中になればよい、と思う。