「劣悪保守」百田尚樹の狂った発言: 天皇問題

5月26日(金)の深夜に放映された『朝まで生テレビ!』を録画して見た。
非常に興味深い内容だった。
安倍晋三を必死に支持している「劣悪保守」の酷さが際立った内容だった。

酷かったのが、初出演だという百田尚樹である。
同じ関西人としてまことに恥ずかしい。
今回は、百田批判で終始することになると思う。

最初に「女性宮家の創設」が議題となったが、田原総一朗氏が百田に
天皇陛下の「おことば」を聞いたかと尋ねると、悪びれもせずに
「聞いてない」
と答えたのだ。
仰天発言である。
尊皇派ならば居ずまいを正して聞くはずだし、物理的にリアルタイムで
聞くことが不可能でもニュース映像やネット映像に接することは可能だ。
陛下が何をおっしゃるのか、無関心でいられるはずがない。
そんな人間が、よくあの場にいけしゃあしゃあと出られたな、と
呆れてしまった。

そして予想通りに「男系固執を主張。
天皇家は古代より男系継承がずっと続いているから」というのが根拠である。
ただし、百田は圧倒的に知識不足だった。
恐らく「男系継承」というイデオロギーに魅せられているだけなのだろう。
よって、具体的な知識に基づいて批判されると、まともな反論が出来ない。

田原総一朗氏は、皇祖神が天照大神であることを述べて、古代においては
「男系継承」の概念などなかった、と主張。
小林よしのり氏は、天皇」という称号が初めて用いられたのは
女性の推古天皇の時代だった、
と主張。
井上達夫氏は、皇室のしきたりは一貫して不変のものではなく、
明治時代に「皇室制度」は大幅に改正されている、と主張。
百田は「明治の改正」は些細なものでしかなかった、と反論するのが
やっとであった。

小林氏は他にも古代の天皇の名前をすらすら出しており、さすがに神道学者の
高森明勅氏と共闘されているだけのことはある。
弁護士の萩谷麻衣子氏も、昨年よりかなり天皇について勉強していたらしく、
「象徴天皇」についての深い見識を示していた。

百田は「天皇制」について何も分かっていない。
皇室典範改正について、
「なんで、制度を変えなあかんの?」
と、子供のような疑問を投げかける。
「制度」ではなく「法律」なので、これを改正しなければ「女性宮家」も
「女性・女系天皇」も実現しない、ということは今や国民の常識である。

さらに百田は、
天皇は制度を改正して欲しいなどとは、一言も言っていない」
と平気で言ってのける。
これにはお仲間の「劣悪保守」も驚きだったろう。
そもそも、天皇は政治的機能を有しない、と憲法に規定されているので、
「~して欲しい」という要望は公には出せない。
それを曲解して、あのビデオメッセージ自体が憲法違反だ、と騒ぐ
知識人も存在するぐらいだ。
しかし、百田の認識はそれ以下だった。
新聞を読んでいるのだろうか。

また、毎日新聞がスクープとして報じた「陛下がショックを受けられた」
という記事についても、
宮内庁関係者というのでは、真偽の程が分からへん。週刊誌記事と同じ」
と切り捨ててしまう。
新聞だろうが週刊誌だろうが、事情によって個人の名前を出せないけれども
ニュースバリューは高いのでそのまま報じる、
というスタイルは、
今に始まったことではない。
特に陛下の「生のお声」を報じるというのは、先述した憲法の規定もあって
非常にシビアな問題である。
だから「宮内庁関係者」とだけ表記しているのだ。
やはり、新聞を読んでいるのだろうか、という疑問が絶えない。

恐ろしいのは、
「なんで、そこまでして天皇の意思を忖度せなあかんのです」
という主張。
発言が制限されているからこそ、我々国民が陛下の意思を忖度していく
ことにより、天皇と国民が共に尊重し合う関係を構築することができるのだ。
陛下に対する忖度を拒否し、安倍晋三に対する忖度を容認するというのは異常である。

素人の私が、作家の百田尚樹のコメントを論破できてしまった。
というか、あまりにも低レベルすぎて、こうしてわざわざ書かねばならない
ことなのだろうか、と思い悩んでしまった。

これで、はっきりした。
百田尚樹天皇に楯突く逆賊である。
左翼陣営である田原総一郎氏、井上達夫氏、佐高信氏らの方が、
よほど天皇陛下や皇族のことを考えている。

実際、天皇の問題を前にすると、左翼や右翼というポジションはほとんど
無関係
になる。
尊皇心があるか、ないか、である。
尊皇心がない人間は、いかに「2000年以上も続く皇統の素晴らしさ」を
訴えていても、反天皇論者である。
自分の「認識」や「感覚」の方が、陛下の知識やそこから生まれる思いよりも
優先する、
と思い込んでいるエゴイストであるからだ。
天皇と皇室はこうあるべき」というエゴを叫んでいるだけにすぎない。

エゴイストという点においては、極右も極左も根っこは同じである。
百田は極右であり、極左でもある。
まあ、言論が劣化しているので、どちらでもよいが。
ただ、現在は「右翼バブル」なので、「右翼」の看板を掲げている百田が
ネトウヨに持てはやされているだけに過ぎない。
「右翼バブル」がはじけたら、この男はどうするつもりなのだろう。
バブルに乗って好き放題発言してきた内容に、責任をとれるのだろうか。

天皇の問題だけでこれだけの分量になってしまったので、今回はここまで。
一回でまとめられると思っていたら、甘かった。
この後に「共謀罪」「憲法9条改正」「加計学園問題」の議論が続いたので、
そこでの百田の妄言も拾い上げていく。