権力者の意図を見抜け! さにあらずんば「ドレイ」に堕落するのみ

この一週間程で様々なニュースが飛び込んできたので、文章をまとめる
時間がない。
新聞をしゃぶり尽くすように読み、必要な記事は切り抜いてスクラップに
するのだが、その作業も追いつかない。
3月までは「森友問題」がメインだったが、4月に入ってからいよいよ自民党
共謀罪」の法案提出に本腰を入れ始めたし、天皇陛下の「生前退位」に
ついて議論する「有識者会議」も大詰めを迎えた。
一方で、シリア情勢に関連して北朝鮮の動きが不安視され、米露が近年では
稀に見る程に対立するなど、海外の秩序も乱れつつある。

ここで注意せねばならないこと。
あらゆるゴタゴタを利用して、自民党は「森友問題」をうやむやに
しようと考えている。

世論調査では、過半数有権者が「問題は何も解決していない」
安倍昭恵を証人喚問すべし」と回答しているが、それら全てを無視する
腹づもりだ。

安倍晋三はは先日の国会で、「森友問題」について質問をした民進党
侮辱していた。
NHK世論調査による内閣支持率が何とか50%台を維持していたことに
いい気になり、相変わらず民進党の支持率の低さを揶揄したのだ。
支持率の高低など関係ない。
国会議員であれば、誰しも有権者の代議士として等しく質問し、議論を行う
権利がある。

民主主義の原則である。
安倍はそれを悠々と破ってしまった。

そして自民党は、「森友問題」について質問するということは、議題である
介護保険法改正については理解をしている、と見なして同法改正を
強行採決してしまったのだ。

これでは、与党が提出した法案以外の質問を封じられたも同然である。
与党にとって都合の良い議題だけが取り上げられ、「審議を行った」という
既成事実だけを作り出し、都合の悪い質問に対しては「野党への中傷」で
応じる。
これが日本の国会の現状である。

さらに安倍は北朝鮮サリンを搭載したミサイルを発射してくる
恐れもある」
といった発言もした。
一国の首相ともあろう人間が、このような憶測に基づいた発言を公の場で
行ってよいものなのだろうか。
仮に野党が「根拠はあるのか」と問い質しても、
「可能性がないとは言えない」
「可能性がないことを証明するのは、悪魔の証明と言って不可能である」
などと応戦するような気がする。

最近は、マスコミも揃って「北朝鮮の脅威」について報じている。
こうして海外のニュースばかり取り上げることが、安倍自民にとって
どれだけ都合が良いことなのか、分からないのだろうか。
権力者がやることは、今も昔も同じ。
自分を支える基盤が危うくなったら、国民の関心を内から外へ向けるのだ。

3月の時点でも、ネトウヨ安倍信者は「いつまで「森友問題」について
議論しているのだ。北の脅威など、喫緊の問題があるだろう」と言っていた。
それが、シリアでの化学兵器による空爆北朝鮮のミサイル発射、
そしてアメリカによるシリアでのトマホーク爆撃といった一連の軍事行動で、
「喫緊の問題」が現実味を帯びてしまった。
自民党とその支持者たちは、「ほれ見ろ、言わんこっちゃない」
胸をはって身体をのけぞらせているかもしれない。
内心は「渡りに船」だったのではないか。

自民党が成立を目指す「テロ等準備罪」という名の「共謀罪」も、
「国民の安全を担保する」という大義名分があるため、世界情勢が混沌と
すればするほど説得力を持つようになる。
考えるのが面倒な人間は、「テロも怖いし、戦争も怖い。平和が守られる
ならば、多少は監視されても法律で未然に防いでほしい」などと
妥協してしまいそうだ。
これまた、権力の側にとって非常に都合の良い状況である。

前にも書いたが、権力は監視しなければならない。
妥協を許せば、権力は必ず腐敗する。
性善説など、もってのほかだ。
権力に都合の良い状況を作り出してはならない。

北朝鮮についてガタガタ言う前に、日本の権力がグダグダに堕落している
ことに気付かなければならない。
外圧に対処するのは行政府である。
その行政府がまともな状態ではないのだ。

そもそも、如何に北朝鮮が危険な状態であろうとも、日本政府が出来ること
といえば非常に限られている

何しろ、自主防衛が出来ないので、独自に自衛隊を偵察に出すことすら
出来ない。
結局、アメリカに頼らざるを得ない。
「トランプは何をしでかすか分からないから怖い」と言ったところで、
日本はアメリカには逆らえない。
「護ってもらっている」のだから口出し出来ない。
極端な話、アメリカが北朝鮮で無差別空爆しようとも、核を使用したとしても、
日本はそれを支持するしかない。

既に「核使用禁止条約」に「反対」の意を表明してしまったのだから、
そうでなければ態度が一貫しない。

いっちょまえに「喫緊の問題」について考えてみても、軍事アナリストらが
提示する「最悪のシナリオ」を見て怖がることしか出来ないのだ。
安倍にしたって、現実的にはトランプに電話して終わり、である。
国内向けには、威勢のいい言葉は発するだろうが、具体的な根拠などない。
だから、「サリンミサイル」のような無責任な発言をして平気なのだ。

安倍自民そして周囲の官僚は、そうした構図を理解している。
その上で、この混沌とした世界情勢を「利用」して、国民の内政に対する
不満をそらそうとしている。

国民は、権力者の意図を見抜かなければならない。
権力に盲従してしまっては、最終的に不利益を被るのは国民の方である。
権力が、ここまで必死に「注意を外にそらそうとしている」のは、
内政に注視されると困るからである。
「森友問題」への国民の関心が持続すると、非常に都合が悪いからである。

ブログで書くのも何だが、ネットで満足してはならない。
ワイドショーで満足してもいけない。
権力および権力におもねるメディアや知識人が提供してくる「エサ」を
つっぱねられるか?

自分は「権力の下僕になっている」と客観視できるか?
井の中から飛び出し、世の物事を理性でもって観察する、という
人間本来の営みを忘れてはならない。
「気楽な下僕」は、即ち「ドレイ」でしかない。
「アメとムチ」だけで動く「ドレイ」は、発言する能力を持ち得ない
のである。