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オスプレイ飛行再開に感じる事

先週、沖縄で事故を起こしたオスプレイが、早々に飛行再開の運びと
なるらしい。
米軍側からは、空中給油訓練でホースがプロペラに接触したものであり、
機械系統の故障ではない、というコメントがあっただけだった。
直接的な原因や再発防止策など、具体的な説明は一切ない。


こんないい加減な対応であるにも関わらず、安倍政権はあっさりと
飛行再開を容認してしまった。
次に同様の事故が発生したら、どのような説明をするつもりなのだろうか。


政府がアメリカに厳重な抗議を行う事が出来ないのには、理由がある。
日米安保で「守ってもらっている」という立場――つまりはアメリカの属国
だから、ご主人様に楯突く事がタブーである
、というのが理由の一つ。
もう一つは、政府が強引にオスプレイ導入を推し進めた経緯があるため、
というものだ。
当時、オスプレイは操縦が難しくて危険だ、海外での事故例がいくつも
報告されている、とマスコミはオスプレイ導入を徹底批判していた。
しかし、政府はそれらを完全に無視。
何らかの利権が絡んでいるのかもしれない。
ともあれ、政府としては「オスプレイは危険」と追認したくないのだ。


こんな体たらくな状態であれば、直接被害を受けている沖縄が声を上げる
のは当然ではないか。


翁長知事は、「不時着ではなく墜落」といったやや行き過ぎの発言も
しているが、抗議は正当な行為である。
政府が何の対応も行わないのだから、地域の安全や秩序を守るためには
知事が県民の声を代弁していくしかない。


例によってネトウヨは翁長知事に対して冷淡な反応を示している。
沖縄県知事が国の政策に口を出すな、ということなのだそうだ。
その「国の政策」が全く信用できないものだから、自治体の代表が
国にもの申しているだけなのだが、何か問題があるのだろうか


そもそも、ネトウヨ来年になるとオスプレイが東京の横田基地にも
配備される
、という重要な事実を忘れている。
既に横田基地のある福生市の住民は抗議活動を始めている。
地方は国に従うべし、というのならば、ネトウヨはこうした活動も
否定しなければならない。


蛇足だが、ネトウヨはいまだに「翁長知事が親中」という未確認情報に
こだわっている。
尖閣諸島への中国からの不審船侵入について翁長知事が沈黙しているのは
そのためだ、と信じ込んでいる。
しかし、尖閣問題こそ国が解決すべき事項だろう。
何しろ石原慎太郎東京都知事時代に「尖閣を都で買い取る」と言い出した
のを国が制して、国有化したのだから。
中国はそれに敏感に反応し、不審船の数はそれまでよりも増えてしまった。
この落とし前は、国が付けなければならない。


あと、一応強調しておくが、私は別に翁長知事を支持しているわけでも
何でもない。
沖縄が一枚岩ではないことは明白で、基地問題に関しても様々な意見が
あることは知っている。
最終的には日本が自主防衛に転じて、国内から米軍基地が一掃されれば
ベストだろうと思う。
もっともその実現には時間がかかるので、基地を抱える地域は一時的に
負担を強いられているということになる。
沖縄はその負担が最も大きい。
パワーバランスの要がここに集中しているので、私としては沖縄に配慮こそ
すれども冷たく見放すことなど心情的に出来ない。


国民は今回のオスプレイ事故を、もっと重大にとらえるべきである。
米軍中尉の「感謝されるべき」という発言に屈辱を感じるべきである。
「沖縄だけ」の他人事と考えて放置していると、いずれとんでもない事が
起こるかもしれない。