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なかなか落ち着く暇がない

11月のトランプ当選以降、立て続けに重大なニュースが報じられているので、
それぞれについてじっくり勉強して考える時間がない。
安倍晋三は今国会を「TPP国会」と言っていたが、2016年度税収見通しが
前年割れとなり、赤字国債追加発行が確実となったためか、
のべつまくなしに年金制度改革関連法案、IR整備推進法案を強行採決
もっていった。
素人目に見ても、アベノミクスが全く効果を上げていないために、
強引に歳入を増やそうとしているのだろうと想像がつく。


私としては、この2016年は8月8日の「玉音放送」以降、天皇陛下や皇室
に関する本を読んで勉強を続けていた。
本来はTPPについてもいろいろと勉強していきたかったのだが、特に11月は
有識者会議で「専門家」に対するヒアリングのニュースに気持ちを持って
行かれたので、それどころではなかった。


ようやく気持ちが収まって、そろそろTPPグローバリズムに関連する本を
読んでいくか、と思っていたところに飛び込んできたニュースが
「安倍首相、真珠湾慰霊訪問へ」だった。
おかげで考えなければならない問題が増えてしまった。


このニュースが報じられたとき、私は直観的に「それは絶対にやってはダメだ」と
思った。


真珠湾攻撃は、宣戦布告が遅れてしまったから「奇襲」となってしまった
だけで、やったことそのものは普通の戦闘行為である。
攻撃対象はハワイの軍事基地、犠牲者は軍人や軍属。
アメリカの原爆投下とは全く比較対象にならない。


安倍はオバマにもトランプにも気に入ってもらうために、懸命に尻尾を振って
「アメリカ様を攻撃した私共の軍隊がご迷惑をおかけしました」と、命懸けで
戦った日本兵の名誉を蔑ろにしたのだ。
売国奴ここに極まれり、といったところか。


一応強調しておくが、アメリカ人がことさらに強調する
「リメンバー、パール・ハーバー」という言葉は「奇襲」したことを謝罪せよ、
と言っているのではない。
真珠湾バイバーの退役軍人らは別かもしれないが、ほとんどのアメリカ人は
自国領土をこともあろうにアジア人に直接攻撃された事に屈辱を
感じているのである。
いかに宣戦布告がなかったとはいえ、既に日本と一触即発状態にあった
状況で、軍事基地があっさりと2,000人~4,000人もの犠牲者を出した、
というのは後世に語り継がれる恥である。
だから「真珠湾を忘れるな」と口伝しているにすぎない。


驚いたことに、マスコミはこのニュースを好意的に報道している。
「平和を祈念することは大切だ」という意見で左右そろい踏みしている。
オバマ大統領の広島訪問がバーター取引だった可能性が高いことまでに
言及しつつも、それを問題視しない。
安倍のトランプ私邸「駆け付け訪問」も含めて、日米の外交「らしきもの」に
は横槍を入れない方針であるらしい。
安倍だけでなく、アメリカのご機嫌をも伺っているのだとすれば情けない事だ。


一方、ネット民がどのような反応を示しているのか興味があって、
ヤフコメ一覧を見てみた。
「賛否あれども支持します」というコメントが目立つ。
多数のレスがついたコメントがいくつかあったので、レス一覧も見てみた。
何と、この期に及んで真珠湾「奇襲」攻撃の是非について議論していた。
自称「大東亜戦争有識者」同士が、どこかで聞きかじったらしい断片的な
情報だけで言い争いしている様は非常に滑稽だった。


まあネット民は放っておくしかないが、マスコミに流されて国民がこのニュースに
好意的な感情しか抱かないようになってしまうのは、ちょっと怖い状況である。
アメリカの意のままになる「属国たる日本」から抜け出せず、しかもその状態に
対する自覚症状がない。
アメリカによる属国化・植民地化を防ぐために奮戦した先人に顔向けが
出来ない。


ともあれ、これでTPPグローバリズムの関連本を読むのはまた先送りとなった。
大東亜戦争についてより深く勉強していかなくてはならない。
戦争そのものを論じた本も読みたくなってきた。
自分の考えを構築するには、圧倒的に知識が足りない。


結果的に私の怒りの感情が、勉強欲に火をつけた。
同様に反応した方もおられるかもしれない。
私ごときの文章は何の影響力も持たないだろうが、今回の安倍の行動に
対してただでは済ませないと感じている人間がここに少なくとも一人はいるぞ、
と示しておきたい。
そして、私のようにネット民から脱却して覚醒する国民が、一人でも増える
ことを願ってやまない。