安倍は「逆賊の首相」として歴史に名を残すのか

天皇陛下の生前退位について、とうとう安倍首相が本音を出し始めた。
各紙の報道によると、議論に時間がかからないように皇室典範の改正には
着手せず、「今回に限る特別措置法」で対処するつもりらしい。
また、皇位継承資格や皇族減少の問題についても、「議論が拡散する」ために
先送りにするそうだ。


色々と理屈っぽい理由を付けているが、安倍の腹づもりは最初から決まっていた
のだろう。
さっさと憲法改正に着手したいから、皇室典範の改正など面倒で仕方がないのだ。
また、女系・女性天皇女性宮家の創設には最初から反対なので、
考えるまでもない。
つまり、陛下の「お気持ち」を完全に無視したのだ


舐めている。
舐めきっている。
皇室に公然と唾を吐きかけても何の咎めもないものだから、自分に都合の良い
ことしか考えていない。
しかも、安倍は国民の意識も無視している
世論調査で、8割近くの国民が「皇室典範の改正」「女系・女性天皇
女性宮家」に賛成している。
憲法で定める「国民の総意」は既に得られており、世論を二分することなど
全くないのだが、「議論に時間がかかる」の一点張りで先送りだ。
最高権力者たる総理大臣が、こうもたやすく皇室と国民に背を向けて
よいものだろうか。
後世に「史上唯一の逆賊首相」として名を残してしまうのではないか。


何しろ安倍は、右翼の政治活動団体「日本会議」から絶大に支持されている
安倍自身、「日本会議」の国会議員懇談会に参加している。
いや、安倍だけではなく、多くの自民党国会議員がこの懇談会に参加して
いるので、今回の皇室に関する方針に党内から反発が出ることは考えにくい。
つまり、「日本会議」の総意に反しない限り、安倍は首相の座から滑り落ちる
ことはない。


この「日本会議」については、青木理日本会議の正体』(平凡社新書)という
ルポで詳述されているので、是非お読みいただきたいと思う。
奴らについて知っているのと知らないとでは、えらい違いだからだ。

日本会議の正体 (平凡社新書)

日本会議の正体 (平凡社新書)

端的に言うと「日本会議」は、明治政府の体制に対する憧憬を基本として、
戦後の日本の在り方を考え直し、戦前への復古を目的としている。
だから、「保守的」とは言いつつも、明治以降の伝統しか尊重しない
エセ保守ばかりが揃っている

皇室に関する問題にしても、旧皇室典範で「終身在位」「皇位継承
男系・男性のみ」と定められていたことから、それらを踏襲することに
固執するのだ。


奴らの悲願は、復古調の憲法改正である。
そのために、安倍を首相にしている。
ある意味では、安倍は「日本会議」の傀儡と言って良いのかもしれない
だから、3期9年に自民党総裁の任期を延長する、という有り得ない意見までが
出ている。
安倍を通じて、自分達の思い通りに政治を運ぶことが出来るからだ。


奴らは「保守」を名乗ってはいるが、天皇陛下の「お気持ち」や皇統の存続などは
どうでもよい。
むしろ、議論の俎上に上がったことが邪魔で仕方がない。
なので、雑誌やメディアにはびこって「皇室典範の改正には慎重を要する」
という意見をせっせとばらまいている。
何らかの役職に就いている知識人を挙げると、百地章櫻井よしこ小堀桂一郎
加瀬秀明、石原慎太郎
といったところか。
これらの名前を見ただけで、奴らの主張がどういうものか、大体お分かり
いただけるものと思う。
ちなみに、次期首相の座を窺おうかという石破茂稲田朋美
上で述べた国会議員懇談会の一員だ。


少し文章が長くなってきたついでに書いてしまうと、「日本会議」に参加して
いるのは文化人や政治家だけではない。
神社本庁をはじめとする宗教法人もメンバーに名を連ねている。
伊勢神宮は関係していないようだが、神社本庁のエースとして君臨するのが
明治神宮

資金調達、そして会議や署名活動への動員力は圧倒的なものがあり、
それ故に「日本会議」にもたらす影響力は計り知れない。


安倍がどれだけ失政を続けても、内閣支持率が下落しないのはこれらの
強力な支持層が存在するからだろうか。
とにかく安倍は、事の重大さを何も把握しないままに、簡単に逆賊への
道筋を辿っている。


私は「真の保守」としての態度を貫きたいので、陛下の「お気持ち」を最大限に
尊重する。
国会審議では、民進党に期待するしかない。
もし、皇室典範改正、女系・女性天皇および女性宮家の容認といった
議題を国会に出してきたら、私は全力で民進党を支持する

ついでに、奴らが掲げる古典的な憲法改正もつぶしてくれればありがたい。


自民党にとっても民進党にとっても、次の国会は大きな山場となるのでは
ないだろうか。
天皇陛下と皇室を敬う、という当たり前の国民感情を蔑ろにすると、
いずれ大きな天罰が下るように思えて仕方がない。